2014年3月11日火曜日

Avastar を使ってみる(5)

前回ご紹介したビデオ(Avastar Weighting Tools) の続きは Avastar: –7- Unwrap & Texture になります。なお、以下での要約は前回に引き続きある程度 Blender の操作を知っていることを前提としています。

このビデオは Avastar というよりは Blender の標準機能による Unwrap & Texture 編集解説なんですが、1:35~ からの BGM が、、、、(笑 どういうことなんでしょう?www

で、正直後半の方はとてもめんどくさいです。ただ、標準機能でこのドレスに貼り付けたテクスチャの「つなぎ」の部分をシームレスに調整する方法と Generated と UV の考え方は参考になると思います。ざっくりと説明すると以下です。

0:45~ で Avastar Armature を Shortcut M で別レイヤーに移動してます。Alt+H で非表示のオブジェクトを表示して同様に別レイヤーに移動しています。細かい作業をするにはこのレイヤー管理は非常に有効ですよね。

ちなみにビデオ内の 3Dビューポート ウィンドウ 左下には操作したキーやボタンが表示されているので、英語聞き取れない人でもそこから想像してみてくださいね。Screencast Keys というアドオンで標準でついているものです。

scrncast

1:15~ ではマテリアル エディターを使ってドレスの色を変えてます。正確にはドレスに割り当てた材質の Diffuse の色と Specular の色なんですが、その説明になると光源がーとか、反射がーとかになるで、色を変えたい場合は Diffuse をいぢり、反射やテカリを変えたい場合は Specular をいぢる、と覚えておきます。気になる人は Diffuse/Specular/Ambient とか拡散色/反射色/環境色 とかで gg ってください。

2:23~ から UVマップとはなにか、を解説しています。UV マップって展開図みたいなものです。展開図の上に白い服地をおいてその上から塗り塗りした、その白い布が「テクスチャ」になるんですよね。なので UV マップを着ることはできず、テクスチャを新たに用意しなければなりません。

3:14~ では単純に、何もしないでメッシュから UV マップを作った例。(普通これは使いません)ここは、UV マップのウィンドウと 3Dビューポートが連動してますよ、というのがポイントですね。

4:30~ で、背中側にシーム(キレ目)を入れて UV マップを作る方法です。

5:50~ で上で使ったシームを解除して、左右にシームをいれて Unwrap し直します。これで、前と後ろの2枚の UV マップを作っています。扱いやすい展開図を作った、という感じですね。

7:00~ では Solid モードで簡単にテクスチャを貼り付ける方法を紹介しています。でも、Solid モードだけじゃなくて Texture モードでもみたい、だから、テクスチャ プロパティでテクスチャを追加しています。

8:50~ で、問題としているのは、サンプルとして使った Magic テクスチャ(というテクスチャのタイプ)が GLSL レンダリングのテクスチャモードで表示されない、、、というものです。通常 テクスチャプロパティの Type で選ぶのは [Image or Movie] ですが、これ以降は Magic テクスチャを GLSL のテクスチャモードで表示するためにいろいろなことをやります。。。。ので、割愛w 参考にはなるのは 10:25 以降の張り合わせです。

Magic テクスチャとかなんとか
http://wiki.blender.org/index.php/Doc:JA/2.6/Manual/Render/Cycles/Nodes/Textures

10:25~ 簡単にいうとテクスチャ自体は繰り返し模様でつながるので Mapping の Coordinate を UV から Generated に変えて bake しなおす、という作業です。当たりまえですが、元のテクスチャが両端でつながっていないとだめです。

と、、、まさにすべて Blender の標準機能でしたが、UV Map に関しては以下のビデオもいくつかのインスピレーションを与えてくれます。

UV マップ上の頂点は、Mesh の Edit モード同様に移動できます。テクスチャとなる画像に合わせて UV マップの頂点を移動させる、、、、という荒業(?)ですねw

かがみんがなんかこのブログを紹介しちゃったものだからがんばって(5)を作りましたよ。(笑

次の Gaia さんのビデオは Rigging a Horse になります。Avastar の Armature はセカンドライフの人型標準ボーンですが、たとえば馬のようなアバターをつくりたい、私の場合は MMD のモデル体型をそのまま維持したい(ひざ下が長くシェイプスライダーでは調整不可能なバランスとか)といった場合は Armature を修正する必要があります。その方法になります。

正直、ビデオ長いです(><

お楽しみに~♪ 少しでも参考になれば幸いです。

2014年3月7日金曜日

Avastar を使ってみる(4)

前回は Blender のウェイトツールの説明がほとんどの Gaia さんのビデオでしたが、今回は Avastar のウェイト ツールについての解説ビデオになります。前回同様細かい手順までは書き起こしていません。そのため、Blender の操作を知っていないとちょっと厳しいと思いますが、ビデオを見ながら見よう見まねしてみてもそこそこ動くと思います。それでも Blender の基本操作(オブジェクト選択の仕方とか)は別途調べて事前に勉強しないときびしいでしょう。

Avastar のウェイトツール

ブーツのメッシュを使って Avastar のウェイトツールの解説です。

Preparations (準備)

一番最初(0:36~ )に、もしミラー モディファイアを使っているようなら適用しなさい、としています。モディファイアが有効な状態ではうまくいかないためのようです。

それから(1:24~) Pose モードで Avatar のシェイプ(足首)を動かしてブーツ形状に Avastar アバターMesh を合わせています。

Parenting (ペアレンティング)

1:44 からメッシュのブーツと Avastar の Armature とのペアレンティングになりますが、実は、Avastar はリリースがあがると新機能追加、UI 変更も多くて、最新の Avastar 1.1 とビデオ内のものとでは若干パネルが違います。

たとえば、ビデオ内でツールシェルフ(左サイドバー)の [Custom Mesh] にある [Rigging] パネルは、1.1 では [Skinning] パネルという名前になり、その項目も図のようになっています。

Avastar11-Skining
([Weight] が [Empty] の場合。[Meshes] にすると表示項目が変わります。)

[Skinning] パネルには [Weight] 方法のドロップダウンリストと、選択された [Weight] 方法のオプションが下に表示されます。[Empty] を選ぶと  [Shape Sliders] と [Alter to Rest Pose]が表示され、[Meshes] を選ぶと [Clear weight]、[Selected verts]、[Interpolates]、[Shape Sliders]、[Alter to Rest Post] が表示されます。いずれの場合も最後には [Parent to Armature] ボタンがあります。

たぶん、、、ですが、この新しい Avastar の Skinning セクションでは今まで Avastar のペアレンティングではできなかったウェイト方法の選択が追加されたようです。いえ、おおげさなことじゃなくて、(Avastar Mesh からの) ウェイトをコピーする・しないの2択(チェックボックス)から、リストから選択する形式で Ctrl+P の Blender の標準ペアレンティング時のウェイト付けの選択オプションが Avastar の ウェイト付け方法として追加された、と考えて良さそうです。Ctrl+P の Armature Deform の With Empty Groups のオプションです。それにより Avastar のペアレンティングでは Meshes, Bones, Empty, Keep の4つのオプションがウェイト付けの方法として選択できるようになっています。

Blender標準parenting

ビデオで紹介している Avastar のアバター Mesh からウェイトをコピーするためには、[Weight] で [Meshes] を選択することになります。(たぶん)
ですので私は以下のオプションでビデオの流れにそって検証してみますね。

avastar001

ペアレンティングすると以下のようになります。ビデオと比較すると [Detach Armature](ビデオは [Detach from Armature(1)] などがあり、他は Fitted Mesh 関連であることがわかります。そんなものだと思ってビデオを進めていきますね。

avastar002

Weighting/Weight Painting/Rig Presets (ウェイト付け・修正・リグ プリセット

4:08~からは Mesh Weighting の修正(改善)の方法を紹介しています。上のペアレンティングの作業で自動的にセカンドライフ用の Vertex Group がブーツに追加されたよ、Vertex Group にウェイト情報が入っているよ、と言っています。

4:53~ からウェイトペインティングの作業の紹介です。
ここで前回紹介した「緑」のボーンだとウェイトマップが見えないね、と言う話です。緑はアニメーション Armature だから、、、というものでしたね。[Show Bones] セクションにウェイト用のプリセットがあるからそれを選んでね、という作業をしています。ここも若干パネルの情報が変わっています。1.1 だと以下になります。ビデオでは [Preset: Weight] を選択していますが、1.1 の場合は [Skin] ボタンになります。

avastar003

ちなみに、このビデオの中では詳しい説明を割愛していますが、ビデオ内で表示されている Armature Layer ボタンは、[Skin] の横の丸十マークで表示・非表示が可能です。

avastar004

6:55~ では [X-Ray] でボーンが透けて見えるようになる、ボーンの形状を変更できると言っています。ビデオのバージョンでは [Bone Settings] パネルでその操作をしていますが、1.1 では [Show Bones] パネルに統合されているので注意してください。

7:48~ では、ウェイトペインティングの調整が終わったら、かならずアニメーションプリセットに戻してください、と言っています。

8:55~ では両方のブーツのウェイトマップが違う、、、それは Avastar のせいじゃないよ、と言っています。とても不思議なんだけど、セカンドライフ アバターが最初から「違う」んだよ、と説明しています。

Mirror from opposite Bones ツール

そこでミラー機能で両方のウェイト付けを同じものにしてしまうやり方を紹介しています。
9:10~ からの Mirror Weight です。ここもパネル名称等々が 1.1 では以下のように変更されています。ビデオでは [Weight Copy tools] ですが、1.1 では [Weight Tools] になっています。

avastar005

9:50~ くらいでは、この [Mirror from opposite Bones] を使う場合はオブジェクトが X 軸で対称になっていないとだめだと、と言っています。ミラー モディファイアを使って X 軸で左右対称な Mesh を作ってね、とアドバイスしていますね。当たり前ですが、私も最初はなんとかうまくやってくれるかな、と期待したこともありました(><

Remove Weights ツール

10:25~ は [Remove Weights] ツールの説明です。Vertex Group を削除してウェイト付けを無くすることもできますが、このツールは Vertex Group を残したままウェイトのみを削除します。ビデオでは Shift+RMB(マウス右ボタン)でボーンを複数選択して [Remove Weights] を使ってウェイトを消しています。右側のオブジェクト プロパティの Vertex Group から mAnkleLeft などの Vertex Group が消えてないことに注目してください。

Copy from Rigged ツール

11:00~ では別のコピーツールである [Copy from Rigged] の説明です。
ペアレンティングするときにアバター メッシュからコピーをしましたが、それを再度やる、と考えていいと思います。すでにペアレンティング(Rigged されている)Avastar の Armature のメッシュからコピーしなおす、という感じです。そのため、ウェイトを持っている Avastar のメッシュは表示しないといけませんよ、と言っています。

Selected Active Bone ツールと Fitted Mesh オプション

13:20~ では [Selected Active Bone] ツールの説明です。これは Fitted Mesh が実装される前から行われていた Deformer 対応のメッシュを作るための Collision Bone とのウェイティング方法なんですが、Fitted Mesh だといらないんじゃないかな、、、と思って以前ご紹介した Fitted Mesh の対応をブーツ(片側のみ)で試してみました。すると SL ボーン(青のボーン)ではウェイト表示されず、Collision Bone(図ではひし形マーク) だけウェイトが表示されるという、このビデオの Selected Active Bone ツールを使ったものと同じ結果になりました。もちろん、Foot Size のシェイプスライダーでブーツのサイズが大きくなることも確認しました。
手順としては Fitted Mesh 対応の方がはるかに簡単ですし、Fitted Mesh は標準ビューワーで実装されたこともあるので、今後は Fitted Mesh 対応を使うことになるでしょうね。

avastar006

ということで、思いのほかビデオが長かったのと、Avastar 1.1 で結構変更されていたのと、Deformer と Fitted Mesh の違いみたいなものを紹介する長い投稿になってしまいました。。。

少しでもお役に立てば幸いです~

2014年3月6日木曜日

Avastar を使ってみる(3)

前回の「装着品を作る(Create an attachment)」では Mesh シリンダーからドレスを作っただけでウェイトコピーもしくは「リギング」の作業はしていませんでした。実は、前回のビデオを見ていると引き続いて「Rigging」のセクションに自動的に移ります。(Avastar:-5- Mesh Rigging)

リギングとは頂点・辺・面の集まりであるメッシュオブジェクトをボーン(Armature)に関連付けて、ボーンの動きに追随させるようにする作業を言います。特に重要な作業である「ウェイト付け」はスキニングと言われます。

Avastar のウェイトコピーを使う (Avastar: –5- Mesh Rigging)

シュリンクラップ モディファイアを使ってシリンダーをドレスの形状にしたところからの続きです。
1:20 くらいのところで、Blender 自体がボーンから頂点へのウェイト付けの機能を持っているけど、Avastar は別のオプションも持ってますよ、という説明になります。そのやり方をビデオで見せるよ、と言ってます。

2:40 くらいで Avastar は賢くてヘッドや手のウェイトをドレスにコピーすることはないよ、今回はスカートのウェイトをコピーすればいいから、その時はスカートを「表示」する必要がある、と言ってます。下半身は消す(非表示)必要がなくて、Avastar が判断するから大丈夫です。
ただ、ビデオでは必要なオブジェクトだけ表示して操作しています。

3:15 でツールシェルフの Rigging パネルの [with Weight Copy] のチェックをオンにして [Parent to Armature] ボタンを押しています。

これは Blender で言うところの Ctrl+P で Mesh と Armature をペアレンティングをして、かつ、スカートオブジェクトのウェイトをドレスにコピーしています。コピーは Transfer Weights 標準機能と同等ですね。
http://wiki.blender.org/index.php/Doc:2.6/Manual/Modeling/Meshes/Vertex_Groups/Weight_Paint_Tools

Avastar の特徴として Armature 選択されている場合の形状がオレンジ色のシェイプの各部分を囲む「輪」のような形になっています。これは既定の「Custom Shapes」の形状で、4:00 くらいから実演する Mesh のウェイトの状況を確認するためにボーンの各部位を選択しやすいようにカスタマイズされているからです。

avastar3-1

4:20~ くらいからアーマチャー モディファイアの説明をしています。ドレスのメッシュ オブジェクトは上の [Parent to Armature] ボタンで Avastar の Armature とペアレンティングされたのでアーマチャーモディファイアが適用されたことになります。なので、ドレスのメッシュ オブジェクトを選択してモディファイアを確認すると、アーマチャーモディファイアが1個あるわけです。

5:00 くらいで Vertex Group の説明をしています。さきの Parent to Armature によって、アーマチャーモディファイアが適用され、かつ、セカンドライフで使われる Vertex Group もドレスのメッシュに自動的に設定されています。ビデオでは Vertex Group についての深い理解の前にとりあえずちゃんと動くかチェックしましょう、と言ってます。

5:40 からポーズモードにしてボーンを動かしてドレスの変形具合をチェックしはじめます。

6:10 あたりから最初はあれれ?と思う部分ですが、ドレスをウェイトペイントモードにしてボーンの「輪」を選んでもウェイト情報が表示されません。Avastar は「アニメーションボーン(ポーズ用のボーン)」と「ウェイトボーン(最近の 1.1 では Skin という表記、またはセカンドライフボーンと言っています。)」が別々に存在しているからです。そのため、ツールシェルフのカスタムメッシュパネルで切り替えをする実演をしています。

なんかめんどくさいなー、と思うでしょうが、これは「カスタムボーンの作成(非人間型)」でとても大切になります。たぶん、今はあまり深く考えなくてもいいでしょう。メッシュのウェイト情報を見たい場合は「ウェイト(Skin)ボーン プリセットに切り替える」と考えればいいと思います。Blender を触っている人なら、青いウェイトボーンと Vertex Group は連動しているので、ウェイトボーンを選択する=Vertex Group を選択している、と考えればいいでしょう。ですので、緑のアニメーションボーンの状態でも明示的に Vertex Group を選択するとメッシュ上のウェイトペイント情報を見ることができます。 (これが 8:12 の状態。緑のボーンでもウェイトペインティング情報が表示されているのは Vertex Group (mHipRight) が選択されているからです)

ビデオの Rigging Part I はここで終わりです。

ウェイトの微調整をする (Avastar: –6- Mesh Weighting)

ビデオの Avastar: –6- Mesh Weighting では Blender のウェイトペインティング機能を使ってウェイトの調整をする方法を紹介しています。Avastar の機能というよりは Blender の機能の説明が大半です。ウェイトペインティングによる微調整は正直大変です。こればかりは Avastar があるから楽になる、みたいなことはありません。

ただこのビデオでは標準の Blender のウェイトペインティングのテクニックをわかりやすく教えてくれています。 3:05 ~ 3:55 は選択した部分だけをウェイトする方法、3:57 ~ 4:10 では手塗りしたウェイトを Shortcut “W” の [Automatic] をつかってウェイトをスムーズにする方法、さらに頂点のウェイトそのものを1つ1つ調整することによってさらに微調整する方法が 4:30~6:50 で説明されています。これはものすごくわかりやすい、強力なファインチューニング方法です。頂点の位置を動かすのではなくて、ウェイト付けを変えることで(変形後の)頂点が動いていることに注意してください。6:50~ からはウェイト付けの変更にプラスして、頂点を動かしてチューニングしています。

7:50~ ではウェイトの調整はドレス半分だったので、対称の位置にあるボーンウェイトをコピーしています。

Gaia さんもビデオの中で何度か練習が必要だけど、それを超えればうまくいくよ、といってます。

今日はここまで~。上のビデオでは Blender のウェイトペインティングのテクニックが主でしたが、私はこれで Blender の基本操作を覚えたような気がします。

次回をお楽しみに~♪ この投稿が何等かの参考になれば幸いです。

2014年3月4日火曜日

Avastar を使ってみる(2)

前回で「次回は購入とインストールをご紹介、、、」と言いましたが、その前にもう少しだけ Avastar で何ができるのかを Gaia さんの Web ページやビデオでご紹介しますね。

キャラクターを作る (Create a character)

http://blog.machinimatrix.org/avastar/reference/create-a-character/
上のリンクの Web ページにて説明していますが、Avastar を使ってキャラクターを作成することができる、、、って書いてます。ですが、、、紹介していることは Shape スライダーを使ってアバターを変更して、そのメッシュを Collada 出力してアップロードする、ということなので、これで「自由にキャラクター(アバター)が作れる」と思ってはいけません。セカンドライフでのアバターの容姿変更・シェイプスライダーでできることと同じ変更しかしていません。

ただし、Rigged Mesh と呼ばれる「リギング」された、初めての人型 Mesh を簡単に作る(セカンドライフにエクスポート/アップロードする)ことができます。Mesh だけ作成しても「お人形」でしかありません。その Mesh にセカンドライフのボーン(またはスケルトン、アーマチャー)情報を関連付ける(スキニング)必要があります。すでに Avastar が提供している人型 Mesh はスキニングされており、この作業がこのビデオの過程では必要ありません。(いいのか、悪いのかは別として)

このビデオではどちらかといえば独自のキャラクターを作る、というよりは、基本的な Avastar の作業の流れを紹介していると考えてたほうがいいでしょう。
服飾を作成する場合は、このセカンドライフのアバターをベースに作りますから、スタンダードサイズの数値を使ってベースモデルの体型を Blender 内で変える必要が出てきます。その意味で、Avastar が提供するデフォルトのアバターシェイプおよびスライダーを使った変更方法は有効だと思います。

装着品を作る(Create an attachment)

http://blog.machinimatrix.org/avastar/reference/create-an-attachment/
このあたりから Avastar の知識よりも Blender の使い方のほうが重要になってきます。Blender 操作方法にあまり詳しくないとなかなか理解できないと思いますが、Avastar で何ができるかを理解しやすいようにご紹介しますね。

上のリンクの Web ページではメッシュとボーンの関係を説明していますが、Avastar を使うことで何が便利かと言えば、すでにウェイト付けされた Mesh アバターからウェイト情報のコピーが可能、ということです。

通常、Blender でのリギング作業は、Armature(ボーン)を関連付けたときに自動でウェイト付けするか、関連付けてからウェイトペイントツールでウェイト情報を追加していきます。この作業は非常に時間がかかり、訓練が必要な作業になりますが、Avastar が提供しているセカンドライフ用のシェイプ(もしくはスカートオブジェクト)からウェイトのコピーすることで、この作業の短縮が可能です。ビデオでも紹介されていますが、実際はコピーしておしまい、ではなく、ウェイト塗りの微調整が必要になりますが、ゼロからやることを考えると効率的です。

以下のビデオでは Mesh シリンダーから「シンプルドレス」を例にして Avastar のウェイトコピーの方法を紹介しています。

ビデオではテクスチャを貼り付けたシェイプを使っていますが、テクスチャなしの灰色モデルを [Add] – [Avastar] で追加してもだいじょうぶです。

シリンダーの追加や編集などは Blender の操作そのものです。(実はこの Blender の操作を覚えるのがとても大変なんですよね)シュリンクラップ モディファイアでシリンダーを体に合わせる操作も Blender での機能・操作になります。その際、下半身の両足の隙間部分がうまくシュリンクされないため、Avastar のスカートメッシュを非表示のままターゲットに設定してます。(3:50くらい)

ドレスの横のラインを増やす Edge Loop なども Blender の編集機能ですが、その際にツールシェルフの Mesh Info でセカンドライフでの「コスト」が確認できる、と紹介しています。この Mesh Info は Avastar の機能になります。(4:50くらい)

7:09 あたりでは、シュリンクラップ モディファイアで大きさが決まっているスカートのオブジェクトを、ベースとなる Avastar のスカート オブジェクトの Shape スライダーを使って変形しています。このスライダーは Avastar の機能ですね。

ちょっとだけドレスを大きくするのはシュリンクラップ モディファイアのオフセット機能です。これは Blender のシュリンクラップ モディファイアの機能ですね。

不定期ですが、次回ももうちょっと Avastar の機能をすでに公開されている Video や Web ページから紹介できればと思っています。
ご参考になればうれしいかぎりです~

2014年3月3日月曜日

Avastar を使ってみる(1)

Blender でセカンドライフ向けの mesh を作り始めた(というか、触りだした、、、かも)ころから Avastar を使っていますが、意外に解説って(特に日本語は)ありませんよね。

英語できるなら、インワールドの Blender Avastar グループに入ると Avastar を作っている Gaia さんから直接コメントやアドバイスもらったり、community のほうでも積極的に Gaia さんが返信してくださってるので情報収集にはそれほど困らないかもしれません。

Blender Avastar Group
http://world.secondlife.com/group/969567fd-6f74-dd45-eafe-ac1fcecd3479?lang=en-US

Community Forum での Gaia さんの発言・アドバイス
http://community.secondlife.com/t5/user/viewprofilepage/user-id/92350

が、英語得意じゃないときついですよね。(でも、英語じゃないと情報とれないのでやるしかないのですが ><)

私がまだベータだったころの Avastar を購入したのが 2012年の9月。そろそろ1年半立ちますので、ちょっとご紹介しようかと思いたちました。ええ、唐突に(笑

Avastar ってなぁに?

Blender の Add-on で、セカンドライフ向けの mesh を作るための便利機能がいろいろと入っています。私も最初は「あ、これで簡単にフルメッシュアバター作れるの?」と思って買っちゃったクチです >< ええ、そんなことはありません。あくまで Add-on であり、作業を「補完」してくれるツールになります。

Avastar はいくつかの機能から構成されています。

セカンドライフの人間型メッシュオブジェクト
・ Mesh にはウェイトがついています
・ 体が各部分に分かれていて表示・非表示可能 
・ ShapeKey による Shape スライダーで体型の変更が Blender 内で可能

セカンドライフで使用されているボーン(骨格、Armature、スケルトン)
・ カスタムボーン、ウェイトボーン、アニメボーン、Collision Volume ボーンなど
・ 非人間型(4つ足動物)などを作るためのボーン変更/ジョイント位置変更可能
・ 実際のセカンドライフに近い形での間接可動範囲制限によるポーズ機能

お役立ちツール
・ Avastar のメッシュのウェイトを自分の作ったメッシュにコピーする機能
・ モーション リターゲティングで BVH ファイルをセカンドライフ用の BVH に変換する機能
・ 材質の数や、アップロード時のコスト(Download, Server)などの数値表示(Mesh Info)
・ 標準 Collada Exporter よりチェック厳しい Avastar Collada Exporter(よって、アップロード時のエラーが少ない)
・ オブジェクトとオブジェクトの境界線を消す Weld Edge Normals 機能
・ ZERO Weight やウェイトなし、4つ以上のウェイトなど問題がある頂点の検出

などなど、その後 Blender に標準で入ってくる機能などもあるのですが、どうやら Gaia さんは相当 Blender Community に近いらしく、「これあったらいいなぁ」の機能を Avastar で実装して、その後、Blender Community にフィードバックしているような動きに見えます。

英語になっちゃいますが、YouTube でチャンネルがあるので、それを見ているだけで「へぇ~」と勉強になります。

Gaia Clary チャンネル
http://www.youtube.com/user/gaiaclary?feature=watch

Web サイトは以下
http://blog.machinimatrix.org/ (最近かなりサイト変更されました)

ということで、Rigged Mesh/Fitted Mesh などを作るお役立ちツール、Add-on で、絶対なきゃいけないものではありませんが、あると便利、というツールです。いや、私はこれがないとムリです、、、というくらい依存してますが。
その一つが Weld Edge Normals オプションの Avastar Collada Exporter です。

フルメッシュアバターで「表情」を作りたかったんですが、顔を分解してそれぞれの「形状(表情)」を作り、それを1つのリンクオブジェクトにする(この方法しか思いつかなかった)のですが、分解した顔の「つなぎ目部分」の線を消したかったんです。いくら探してもできなさそう、、、というときに Weld Edge Normals が Avastar でサポート、さらに解説動画まで出て、以下のようなものを作ることができるようになりました。

さて、不定期になりそうですが、次回は Avastar の購入と Blender へのインストールあたりについてまとめてみようと思っています。

ご参考になれば幸いです。

Fitted Mesh と Blender

先月ですが、Fitted Mesh とよばれる技術が公式ビューワーでもようやくサポートされました。

Second life–Introducing Fitted Mesh (YouTube)

これまで Liquid Mesh とか Mesh Deformer と呼ばれるものが有志のみなさんにより作成されてきましたが、改めて Linden が公式ビューワーに採用したのが “Fitted Mesh” と呼ばれるもので、 Liquid Mesh / Mesh Deformer とは実装方法が若干違うようです。

Fitted Mesh って何?それおいしいの?

ものすごく簡単にいうとビューワーの Shape の調整で使っているシェイプスライダーで体型調整できる部分が増えた、ということで、これまで Mesh はシェイプスライダーに反映されない部分が多く、洋服などはスタンダード サイズに合わせて5サイズくらい用意されていましたが、Fitted Mesh になると(全てではありませんが)ある程度自分が調整した Shape に Mesh が反応してくれるようになります。

上のビデオではサイズのみならず、おっぱい揺れるよ!と紹介されています。
( ゚∀゚)o彡°おっぱい!おっぱい!

リンデンの Fitted Mesh の wiki ページ
http://wiki.secondlife.com/wiki/Mesh/Rigging_Fitted_Mesh

作るのは簡単?

Mesh による造形そのものの作業のハードルは高いですが、Mesh 経験者であれば Fitted Mesh サポートをしているアバタースケルトン(アバターの骨組み(アーマチャー/Armature)を利用することで Fitted Mesh に対応した Mesh を作ることができる、としています。

Mesh をこれから初めてやりたい、、、という方にとっては、Mesh および Mesh を扱うツール(Blender や Maya, 3ds Maxなど)を覚えなければならないので、決して初心者には簡単とはいえませんが、これまでよりもよりセカンドライフの機能を使った自由度の高いメッシュ(服や、アバターそのもの)を作成することが標準で可能になった、と言えるでしょうね。

ただ、Fitted Mesh を作るために配布されている「スケルトン」がまだ調整不足のようで、Avastar を作成されている Gaia さんがビデオレポートを公開しています。私は Avastar を使うので配布されているスケルトンを使っていませんが、配布スケルトンから作る場合はいくつかの注意事項があるようです。Gaia さんによれば、Blender の標準 Exporter にも問題があるので結局うまくいっていない、というものです。また、それは Blender の次のバージョン 2.70 以降で解決できるだろう、としています。2014/3 ではまだ 2.69 が正式リリースです。

Blender Download http://www.blender.org/download/  ここに 2.70 がくると正式リリースとなります。

公式 Fitted Mesh 用の Blend File の問題点(YouTube)

このビデオでは .Blend ファイルの修正方法を提示していますが、すでに修正された .Blender スケルトン ファイルが Gaia さんによって公開されダウンロード可能になっています。

Fitted mesh サバイバルキット
http://blog.machinimatrix.org/fitted_mesh_survival_kit/

ただし、2014/3/3 では Blender 2.70 (テストビルド)を使わなければいけません。
http://www.blender.org/press/blender-2-70-test-build/

Blender 2.69 というか正式ビルドで作るには? – Avastar 1.1 を使う

Blender のテストビルドを使わなくても Fitted Mesh をセカンドライフにアップロードすることができます。前述の Gaia さんが作成し販売している「Avastar」を使う方法です。

Avastar
http://blog.machinimatrix.org/avastar/

Avastar-1(YouTube)

Avastar はセカンドライフ用の Mesh を作成するための便利ツール集です。Blender の Add-on としてすでに長い歴史がありますが、Fitted Mesh のサポートはここ最近追加されました。

カスタムシェイプスライダー&Fitted Mesh 概要

Avastar は Mesh 造形およびセカンドライフへのインポートでさまざまなお役立ち機能を提供してくれます。Fitted Mesh サポートももちろんですが、私の場合は Weld Edge Normals サポートがあるため使い続けている、といってもいいでしょう。Maya なんかは標準であるようですが、Blender の場合は私の知る限りだと、この「分割したオブジェクトの間の線を消す」という機能は標準では見つけられていません(もしかしたらあるかもしれませんが、、、)

Avastar を使って Fitted Mesh をアップロードしてみた

上記の Avastar-12 ビデオの手順を参考に、以下の環境で作成中の Full Mesh Avatar を Fitted Mesh にしてアップした結果です。

Second Life Viewer: Second Life 3.7.1 (286557) Feb 11 2014 21:01:25 (Second Life Release)
Avastar: Avastar 1.1 (avastar-1-1-974_blender-2-65.zip)
Blender: 2.69


バストの Shape スライダーで大きさ変更 ( ゚∀゚)o彡°おっぱい!おっぱい!

ボディのメッシュは MakeHuman で作成したものです。上の場合はとくに Fitted Mesh のためにウェイトを塗り直すこともしませんでした。
Avastar 1.1 での Fitted Mesh 作業は非常にシンプルです。ビデオの手順は大まかに以下です。Fitted Mesh に関連するのはビデオの 5:30 以降です。

1) すでにウェイト付けされた Rigged Mesh を用意
2) Shape スライダーを「デフォルト」に戻す。Avastar オブジェクト プロパティの [Reset To Default Shape] を使う
3) インポートする Mesh を選択して、ツールシェルフの [Rigging] の [Siders] で [Detach] をしてスライダーのフルリセットをする
4) [Rigging] のプリセットにある [Fitted Mesh] ボタンを押す。するとスケルトン(Armature)が変更される (この時点で Fitted Mesh で有効になっている追加ボーン (Collision Volume Bone) に Mesh がウェイト付けされている)
5) 再度ツールシェルフの [Rigging] の Sliders: [Attach] を押し、スライダーを有効にする
6) Shapeスライダーが有効なことを確認する
7) Avastar Exporter でアップロードする

7:40秒くらいで Belly Size でうまく腹部が膨らまない例が出ていますが、全自動じゃなくて、こういう場合はメッシュのトポロジー(メッシュ形状)やウェイト付け含めて手作業が必要ですよ、といっています。

Blender 2.7 じゃないとだめ、とか、まだ始まったばかりの Fitted Mesh ですが、セカンドライフでの Mesh ワールドでさらに自由度が増しましたね。

ご参考になれば幸いです~。